仕事と言うもの

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写真学校を卒業する頃、「好きに写真が撮れればいいや」と思い、就職活動をしなかった。

そして生活費のためだけに、日本料理屋で接客のバイトをした。
以前、写真を始める前に別の日本料理屋で働いてたので、経験があると言うことだけで。

真面目に働いてたつもりだった。

でもそこの女将がめちゃくちゃ厳しい人で、私は毎日怒られて、時には言い合いもして、悔し涙がこぼれたこともあった。

そんなある日、また女将に怒られながら言われたコトバ。

「あんたに払ってる給料は、降って湧いてくる訳じゃなくて、ここに来るお客さんが汗水たらして働いて稼いだお金から出てんのよ!!
お客さんが、必死で稼いだお金を快く出せる接客を考えなさい!!
バイトだろうとお金もらってる以上本気で働きなさい!!」


・・・ガツンと来た。



真面目に働いてた。でも「本気」かと言われればそうでは無かった。
じゃあ本気で働こうと思うと、拒否をする自分がいる。
「私が本気を出して働きたいことは、これじゃない。」と。


その時、写真で食べて行こうと決めた。

数日後、女将に言った。
「本気でやりたい仕事はこれじゃないことに気づいたので、辞めさせてください。」


女将は私をしばらく見たあと、にっこり笑ってこう言った。

「そう言ってくると思った。頑張って。本気でやりなさい。」




あの人に会えてなかったら、私は今頃何をしてたんだろう。

ワンマンで、お客様至上主義の女将のことを悪く言う人も多かった。
でも私にとっては、人生を変えてくれた恩人だ。

いつかお礼を言いに行こうと思う。

会ったらまた、怒られるだろうか。
それとも「変われたね」と、笑いかけてくれるだろうか。
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by churaphoto | 2011-02-21 20:44


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